昨日は、ストレングスモデルとウィークネスモデルについてご紹介しました。
今日は弱みに目を向けることは決して悪いことではないとお伝えしたいです。
なぜウィークネスではなくストレングスモデルが主流となったのか
医療、福祉の業界でストレングスモデルの対義語として扱われるのは「医療モデル」です。
医療モデルは、疾患や問題に焦点を当てるアプローチです。健康に関する問題や症状がある場合、それを特定し、治療や対処法を提供することに主眼を置いています。
このモデルでは、疾患や問題の特定が重要であり、治療や介入はその問題に対する主要なアプローチとされてきました。
この課題を見つけて対処するというモデルと自分のことを自分で決めるという人権的な考え方が、なかなかかみ合わなかったため、本人主体の課題解決法としてストレングスへの注目が高まったのです。
ただ、「あるがまま」を受け入れる方法である「マインドフルネス」を実践したり、自己肯定感を高めるためには「弱み」を受け入れることも必要です。
「弱み」を受け入れることで見えるもの
弱みを受け入れることは、個人的な成長やポジティブな変化を促進する重要なステップです。
長所だけを見て、自分を知ることはできません。
弱みを知ることで、このような効果が生まれます。
①自己理解が進む
弱みを受け入れることにより、自分自身をより深く理解することができます。
自分がどのような弱みや課題を抱えているのかを認識することで、自己認識が向上し、自分自身の本質を客観的に見ることができるようになります。
②自己受容とポジティブな心を持てる
弱みを受け入れることは、自己受容とポジティブな心の持ち方を促進します。
完璧主義や自己評価の低さから解放され、自分自身を受け入れることで、自己肯定感が向上し、心の平穏を得ることができるでしょう。
③他人の痛みに共感できる
弱みを受け入れることは、他人との共感やつながりを生み出す力となります。
他人も同様に弱みを抱えている可能性があり、このような共感や理解は、人間関係をより深める要因となります。
わたしは、③がとても大切だと考えています。
自分のストレングスだけを見て、他人の弱さを笑う人がとても多いからです。
それではせっかくのストレングスも無駄になってしまいます。
自分のことも、他人のことも理解する努力が必要です。
自分の「弱み」を受け入れることで手に入れられるのは、人を思いやる強さです。
どうか相手を大切に。