みなさん、パラサイトはもう見ましたか?
わたしはアカデミー賞受賞当時に映画館で観ました。
本当に傑作だなあと思えるこの作品には、人間の適応能力の高さが描かれています。
あらすじ
貧困地区に住むキム一家と裕福なパク家の交流を描く社会派サスペンス・ブラックコメディ作品です。
キム一家は半地下に住み、父キム・ギテク、母チュンスク、息子ギウ、娘ギジョンの4人。ギウは友人の依頼でパク家の娘・ダヘの家庭教師になり、ギジョンはヨンセ大学の入学在籍証明書を偽造し、家庭教師としてダヘの家に紹介される。
パク家はドンイク夫人、娘ダヘ、息子ダソン、家政婦ムングァンの4人家族。キム一家はパク家に巧妙に侵入し、家族全員がそこで働くことに成功する。しかし、次第に複雑な事態が展開し、衝撃的な展望が待ち受ける。
この作品は社会風刺を含んでおり、貧困と裕福の対比、適応応力、家族の絆、社会の不公平などを通じて、深い社会的メッセージを投影する作品となっています。
キム一家にみる適応力の高さ
人には新しい環境に適応する能力、そして逆境に適応する能力があります。
適応能力(Adaptability)
適応能力は、新しい状況や環境に適切に対応する能力を指します。変化や挑戦に対して柔軟に対応し、効果的に変化に適応することができる能力です。
適応能力が高い人は、新しい状況に遭遇したときに、柔軟性を持って素早く対応し、問題を解決するために新しい方法を見つけることができます。
適応能力は、環境の変化や社会的な変化に対して重要な能力であり、生活の質を向上させる上で役立ちます。
レジリエンス(Resilience)
レジリエンスは、困難な状況やストレス、逆境に対して回復力を持ち、前向きな姿勢で立ち向かう能力を指します。
レジリエンスのある人は、挫折や困難な状況に直面しても、自己肯定感を持ち、立ち直ることができます。
彼らは適応力を発揮して困難を乗り越え、精神的に強くなります。レジリエンスは、ストレスや心的外傷に対して精神的な健康を保つ上で重要な能力です。
キム一家は全員失業中であり、貧しい暮らしを強いられています。
しかし、前半のコメディ部分ではその環境に適応し、たくましく暮らしている様子が描かれています。
また、パク家に潜入し、パラサイトしていく場面では、セレブ一家とのやりとりにも臆することがありません。
キム一家の適応能力の高さとともに、階層社会の空虚さが表現されています。
半地下に適応してしまう悲しさ
貧困生活に適応しているキム一家ですが、その姿には哀愁を感じます。
一家の主であるギテクの終盤の行動では、半地下に適応している自分自身への怒りや情けなさも感じます。
コメディからサスペンスに切り替わる中で、キム一家の適応力の高さや絆の強さがむしろ悲しい。
結末はぜひ本編をご覧ください。