ホラー映画はお好きですか?
みなさんはお気づきかもしれませんが、わたしは結構好きです。
昔はとても怖がりだったのですが、病院で働いたり、今の仕事をするようになったりして、ホラーを楽しめるようになりました。
不可解なことに理由をつけるのがうまくなったからだと思います。
今日は、誰もが怖いと感じるのに、なぜか見てしまうホラー映画についてお伝えします。
ホラーは興奮と安堵をもたらす
ホラーの醍醐味はスリルあふれる映像や「こんなことが実際にあったらどうしよう?」というドキドキ感だと思います。
ホラー映画を見ているとき、アドレナリンやエンドルフィンなどの神経伝達物質が分泌されています。
恐怖という感情は、生命を維持するために必要不可欠です。
危険から身を遠ざけるためにも、体を興奮させておく必要があります。
映画を見終わったとき、人は強い安心感を覚えます。
条件付けの観点からいうと、恐怖を感じさせる刺激の提示が終わるのです。
恐怖を与える刺激がなくなるので、体は自然ともとの状態に戻ります。
さらに、興奮物質であるアドレナリンやエンドルフィンの分泌がなくなり、「助かった・・・」という安堵からドーパミンが分泌されます。
恐怖、緊張状態からの報酬として快楽を感じる現象が起きます。
「恐怖に打ち勝った」という気持ち
ホラーの視聴を終えるということは、恐怖の対象に打ち勝ったことにもなります。
「こんなに怖い状況を乗り切ったんだ」という自負が生まれるということです。
「幽霊がいるかもしれない」という恐怖を抱えて過ごしていた日々をホラーを見終えるという行動で疑似的に乗り切るという体験に変わるのです。
ホラーを見終えた後も、地続きの日常を過ごすことができ、徐々に恐怖に慣れていくということでもあります。
不安症や恐怖症に対応する暴露療法のようなものですね。
克服できないものには気を付けよう
ホラーが不安解消になる人もいますが、もちろんそればかりではありません。
ホラー映画がもたらす恐怖が過度のストレスとなり、その後「ほっとする」という気持ちになれないこともあります。
ホラーに限らず、好む刺激には個人差があり、無理に体験するものではありません。
ホラー好きのみなさんは、嫌がる人を無理に誘うことは避けましょう。
恐怖体験が忘れられないとき、つらいときはカウンセリングをお試しください。