学生の頃、わたしは白黒はっきりつけたいタイプでした。
物事には白と黒、0と100しかないと思っていたからです。
人の性分は急には変わらないもので、今でも仕事では「やるなら100%」「80%になってしまうならやらない」と思ってしまうところがあります。
人間関係も同様で、100%の努力をするか、一言も話さないか・・・みたいなところがありました。
そういう方は、案外多いのかなと思います。
あまりいい影響がない?0か100かの思考
うつ病になりやすい人の考え方に「0か100かの思考」があります。
・目の前の人が「いい人」か「悪い人」か
・今の体験は「成功」か「失敗」か
・恋人のことを「好き」か「嫌い」か
人間関係においても、他のことにおいても、少しでも思ったようにいかないと「失敗」ととらえてしまいます。
対人関係で、こんなことを考えたことはありませんか?
「昨日までは仲が良かった友人だけど、ちょっと気が合わない場面があったから、もう嫌い」
「恋人と仲が悪いわけでも、他に好きな人ができたわけでもないけど、好きではないようだから別れよう」
どんな人でもちょっとした間違いや短所はあるものなのですが、1つのことに嫌気がさしてしまうと相手を嫌いになってしまうという感じです。
このような思考ではすっきりするかもしれませんが、人間関係でトラブルが起きやすかったり極端な決断をしがちであったり、傷つく経験も多くなります。
人間関係が安定している人は「あいまいさ」に耐えることができる
相手が自分を好きか嫌いか、相手がいい人か悪い人か、わからなくても関係を続けることができるのは「あいまいさ」に耐えることができるためです。
あいまいな環境は、対人関係において不安を呼び起こします。
愛着のスタイルによっては、あいまいな環境を楽しんだり、落ち着いて受け入れたりすることもできます。
あいまいな環境、50%の満足度でも状況を受け入れることができるのです。
「昨日より意見が合わない場面があったけど、まあいっか。」
そんな風に動じることなく過ごすことができるのです。
あいまいさ耐性を高めるためには
①相手の嫌な面が見えたときも、すぐに離れていかない
人には長所もあれば短所もあります。
それは相手も自分もそうです。
少し気が合わないときでも「まあいっか」と思うことが大切です。
完璧な相手も完璧な自分もいないのです。
②0か100かの思考に気づく
自分の口癖に注意を向けてみましょう。
「絶対」「必ず」「~しかない」などの言葉を使ってばかりいたら、要注意です。
「~かもしれない」「~の可能性がある」くらいの気持ちでいられるように、意識しましょう。
自分では思考の癖に気づくことが難しいときはカウンセリングへ。