好きな色は何ですか?
いつからその色を好きになりましたか?
どうしてその色を選んだのでしょう?
色の影響はとてもおもしろいものです。
今日は色彩についてお伝えします。
色彩心理学の歴史
心理学には色彩に関する分野「色彩心理学」があります。
色を示す”光”の研究をしていたのはニュートン。
ニュートンといえば万有引力を発見したことで有名ですが、レンズを重ねた時に現れる光の環から色彩についても言及しています。
光の波長から色を捉えるという始まりはニュートンから始まりました。
これを否定する形で色彩論を述べたのは、「若きウェルテルの悩み」で有名な文学者のゲーテです。
ゲーテは光の波長で色彩について述べるニュートンを否定しました。
人が色をどのように感じるのか、その体験のほうが大切だと唱えたのです。
その後、光の三原色理論が登場し、ゲーテの色彩論は受け入れられなくなっていきました。
しかし、心理学的なとらえ方はゲーテの色彩論に近く、現在の色彩心理学につながっているとされています。
色彩心理学
色彩心理学では色が心に与える影響を4つにわけています。
①心理的
色によって心がひきつけられたり、色によって記憶したりすることで色は心に影響を与えています。
②生理的
赤い色を見ると興奮したり、青や緑を見ると落ち着いたりという反応は、色が身の危険を知らせる信号として働いていることを示しています。
これは自律神経が影響を受けていると考えられています。
③感情的
黄色を見て気分が華やかになったり、青い色が気持ちを落ち着けてくれたりという反応は、感情が色によって左右されているということができます。
④文化的
暮らしている国や文化によって、色の持つ意味合いが変わることがあります。
ある国ではポジティブな意味の色でも、違う国では不吉な色としてとらえられているなど。
文化によって色彩に抱く感覚が異なるというわけです。
心理学と色彩の話は明日も続きます。
ゲーテの色彩論 ゲーテ 色彩