今日は映画の東京MERを観てきました。
医療ドラマも刑事ドラマもあまり見ないのですが、東京MERは結構好きです。
簡単にいうと、東京近郊で災害が多発するストーリーなのですが、あんなに災害現場に立ち会っていたら、医療従事者でもPTSDになっちゃいますよね・・・。
ということで、災害現場には精神医療チームも行くんだよというお話。
災害派遣精神医療チーム(DPAT)とは
DPATとは”Disaster Psychiatric Assistance Team”の略称です。
自然災害や犯罪事件、航空機、列車事故などの集団災害が発生した際は、地域の精神保健医療機能が一時的に低下します。また、災害により新たな精神的問題が生じるなど、精神医療の需要も高まります。
DPATは被災地域の精神医療ニーズの把握、他の保健医療体制との連携、各種関係機関等とのマネージメントなど、専門的な訓練、研修を受けて組織されています。
都道府県および政令指定都市に設置されています。
構成メンバー
東京MERは医師、看護師、臨床工学技士で構成されているわけですが、DPATはこんな感じ。
・精神科医
・看護師
・業務調整員
”現地のニーズに合わせて、児童精神科医、薬剤師、保健師、精神保健福祉士や臨床心理技術者等を含めて適宜構成する。”ということなので、わたしは入るとしたら精神保健福祉士枠ですね。
現場で大切な精神保健医療活動
被災者には精神疾患を持つ方もいるので、その方たちの残薬の確認とか精神症状の変化の確認、近隣の精神科病床への搬送などが必要になります。
身体的に救命が必要な方と、精神医療的に緊急性がある方を役割分担しながら対応するのでしょうね。
もうひとつ大切なのが、”支援者への医療支援”です。
予告編をご覧いただくとわかるのですが、医療チームや災害対応チームも命が脅かされるような現場に行くのが災害対応なのです。
災害現場で働く消防士の7~37%にPTSDが発生するといわれています。
東京MERでもシーズンに1名は現場に入ることをためらう役の人がいます。今回はSixTONESのジェシー。
専門職、公的な職位だからといって、精神的なケアが必要ないわけではありません。
現実的には、医療チームの人は交代してから精神医療を受けてもらうことになるでしょうが・・・。
例えば、災害本部を運営している市区町村の職員さんが一番の支援対象になるでしょう。
精神科支援は長期戦
精神的なショックは被災後、時間が経過してから現れることもあります。
被災地域一帯に長期的な見守り支援が必要になるので、DPATは地域の精神保健医療体制が整うため、長期的に支援やマネジメントを行うことになります。
精神疾患をお持ちの方が、自然災害を心配する声を聞くことがあります。
緊急時に薬が足りなくなったり、避難所で精神症状が悪化するかもしれないという不安を抱えていらっしゃったり。
緊急支援チームはあれど、災害の備えは各自でしておきたいものですね。