みなさんはお肉好きですか?それともベジタリアンでしょうか。
世界には6.3億人のベジタリアンがいるそうです。
世界人口の役4~6%だそうですよ。
ヴィーガンに限定すると世界人口の3%くらいなんですって。
今日はそんなヴィーガンを題材にしたブラックコメディを考察します。
映画「ヴィーガンズ・ハム」
あらすじ
肉屋のヴィンセントは結婚30年目で妻のソフィーとの関係が冷め、肉屋の経営も危機的。
ある日、過激なヴィーガンに店を襲撃され、ヴィンセントはヴィーガンを殺害してしまいます。
手違いでヴィーガンの肉をハムとして加工し、商品として販売してしまいます。
それが思わぬ評判を呼び、ふたりは新たなターゲットを探して肉を調達するはめに・・・。
注目したい夫婦関係の変化
ブラックコメディとして非常におもしろいこの映画。
でも、ここで注目したいのは夫婦関係の変化についてです。
カップルには以下のような変化が訪れるとされています。
①ロマンスと恋愛期
カップルの関係は、最初はロマンチックな恋愛期から始まります。熱烈に愛情を表現して、コミュニケーションを重ねる時期です。
②愛着の形成期
愛着の形成期は、最初のロマンス期の終わりから倦怠期の始まりまでの過渡期を指します。
この時期では、お互いへの感情や絆をより深く築こうとする段階であり、相手との親密さを強化するために努力することが特徴的です。
③倦怠期
恋愛や夫婦関係において、最初のロマンスや新鮮さが薄れ、日常的な生活の中で興味や情熱が薄れる時期を指します。
④絆の強化
倦怠期を共に乗り越えたことで、カップルはお互いに対する絆が強化されます。困難な時期を一緒に乗り越えることで、相手への信頼と親密さが増します。
これらの変化もありますが、子どもが生まれ、家族へと関係が変化することによって愛着や絆の持ち方にも変化があらわれます。
殺人の興奮で倦怠期を脱する
作中での殺人に関しては2つの意味があると思います。
①興奮状態を生み出す
冷めきった関係のヴィンセントとソフィーですが、殺人というあまりにも大きな出来事と肉屋の繁盛が重なって、強い興奮状態になります。
これは、ロマンス期の高ぶりを再現するにも一役買っており、夫婦仲が改善していきます。
②同じ罪を犯すことで絆が強まる
他の誰にもいえない秘密を共有することで、親密さが増し、相手以外に罪に関して理解しあえる相手がいなくなります。
罪を通してふたりの絆は強くなるのです。
まだ新しい映画なので、結末までは言えませんが、過激なシーンだけでなく夫婦関係にも着目していただけると嬉しいです。
ちなみに、倦怠期を乗り越えるために共同作業を行うことは、カップルからチームとしての変化をもたらします。
ロマンスとは異なるかもしれませんが、相手への愛情は深まるでしょう。